Leaves of daily life

日々の記録

広島一人旅日記

観光ルート

1日目:愛知⇒尾道市しまなみ海道をサイクリング⇒今治
2日目:今治⇒(フェリーで岡村島)⇒とびしま海道サイクリング⇒呉⇒(電車)⇒広島市
3日目:広島観光宮島/平和記念公園

観光モチベーション

2019年の愛知県の自動車関係会社は、不規則なお休み(月火)の4連休。連休初日は平日のくたくたを解消に休養。休養しながら葛藤する。動きたくないvs休み明け後悔するから出かけたいの構図。

会社と自宅の往復の日々×体調の不安×仕事のストレス。もやもや抱えているものがあって。「面倒事に巻き込まれるのがイヤ」が行きたくない理由で、行けない理由を探している状態。体調?宿泊先?計画?自転車装備?どれ?

「行ったほうがきっとすっきりするよ」と嫁が背中を押してくれた。ネガティブな気持ちがちょいちょい顔を出すけど、朝5時半に起きれたら行くことにして荷物準備だけして寝た。起きれた。行ったほうが良いと思っているらしい。だから出かけた。

一日目

5時半起床。 6時台の電車で出発。嫁も起きてくれて駅まで車で送ってくれてうれしかった。行き先の事前情報が少なく、新幹線で調べながら移動。 尾道駅に着いたのが10時。自転車を組み立てる。向島への船へ。旅の始まり。

スタート@尾道駅

向島】 後藤飲料水工業所のサイダー&ラムネ

 ここに来ないと飲めないため、ラムネとサイダー両方頂きました。向島の湧き水で作られていてすっきりとおいしいです。お店のおじさんの笑顔が印象的。

向島の湧き水を使ったサイダーとラムネ。「シクロの家」さんのHPで紹介されていた。最短ルートだと通らない位置にある。青いライン(自転車道の目印)にこだわらないしまなみ海道の楽しむ方法の一つとも紹介されていた。

因島】はっさく大福

はっさく大福

二口サイズで中に「はっさく」が丸ごと入っていてジューシー。1個200円。2個購入。ベストシーズンはもう少し寒くなってから。酸味があってジューシー。 冷蔵庫で2日が消費期限らしくお土産としてのハードルは高い

生口島】耕三寺

耕三寺の門

不思議なミュージアム。入場料(1200円)。 ブルーラインから一本裏側に入ると見つかります。 外門の雰囲気から「台湾のお寺」のような想像をしながら入る。想像と全然違う施設だったが見ごたえあり。未来心の丘、地下回廊、平等院を参考に設計された寺院、15mほどの観音様とてんこ盛り。

未来心の丘

未来心の丘

大理石で作られてます。白く美しい観光スポットです。そのため、カップルがとても多かったです。レーパンは完全にアウト。アウター(レインウェア)を上から羽織って歩くのも、強い精神力が必要です。キレイだけど人口密度高いです。自転車では一回でいいかな。

おーい@耕三寺

ねずみ男みたい。石の表情も様々で一つ一つ面白い。海外からのお客さんも多めでした。

千仏洞

千仏洞@耕三寺博物館

鍾乳洞のような空間。違うのは、待っているのが鍾乳石ではないこと。入口の雰囲気がかなり怖いですが幻想的。

周辺施設(ちどり)

「タコ飯屋さん」ちょうど向かいにあり、名店の模様。とても混んでました。次回必食。

大三島】サイクリストの聖地

「サイクリストの聖地」を発見。同じく現地におられたサイクリストさんにお願いして、一枚撮ってもらった。迷ったけど来て本当によかった。嫁に感謝。大三島は次回に残して今回はここだけ。伯方の塩の工場、 大山祇神社大久野島に行きたい。

伯方島】外周ルート

伯方島から見える多々羅大橋

 外周ルートは「海沿いを走れ景色がきれい」で「高低差が無くフラット」という情報を見つけて、外周ルートを選ぶ。景色は情報通り。車では入れない眺望スペースが随所に準備されていてます。海をのぞき込むと水面の色が奇麗な緑です。高低差は何かの見間違いか...感覚的にはつらい。つらつら...と独り言を言いながら伯方島を満喫。

 途中動物が飛び出してきた。首輪をしたワンちゃん。役場へ電話。小さい島だしあわよくば保護/返却してあげて欲しかったが塩対応だった。さすが伯方。飼い主から役所に問い合わせがあった場合に、目撃情報を教えて欲しい旨だけ約束してくれた。

【大島】来島海峡大橋

 最後の島。四国までもう少し。一つ目の峠を軽めのギアでゆっくり登る。二つ目の峠は、バラ園を抜ける海岸ルートで回避(シクロの家さんのHPに感謝)。来島海峡大橋が見えるころにはかなり薄暗くなってきた。

来島海峡大橋とサンフラワー@自転車向けのループ橋から

ループ橋でこれからわたる橋を眺めながら、補給食を食べて最後のラストスパートへ。来島海峡大橋へ向かってさらに登る。サンフラワーを発見。札幌在住時代が懐かしい。

夕焼け@来島海峡大橋

来島海峡大橋は4kmもあるため。徐々に日がくれて真っ赤な夕焼けに。 泣きそうになる。なぜだろう。「変わり映えのない毎日」の中で意識しない夕暮れが心に刺さったからなのか、疲労感の中でもう少しでゴールと応援に見えたからなのだろうか。両方な気がする。頭の中で「乾杯」のサビの部分だけ繰り返し流れる。「それぞれの道を...」この旅も一つの分岐な気がした。感動的な夕焼けだった。

今治市

来島海峡大橋を超えたらゴール!」と思っていたら、サイクリングロードはまだ続くらしい(to今治駅)。橋⇒駅⇒ホテルへ。ホテルで近くのお店を聞き「世渡(セドリ)」さんで夕食。ここの「皮焼き鳥」の味が濃厚で、今治市へ行くならまた絶対寄りたい。スマホ禁止で、カメラももっていってなく写真無し。皮焼きを計3皿も一人で注文してしまった。それくらいうまい。

二日目

フェリーターミナル⇒岡村島

今治フェリーターミナル

とびしま海道の入り口(岡村島)までフェリーで移動。6時半にターミナルへ到着。朝早いのにおばちゃんがとても親切。フェリー/旅客船が選択肢。旅客船のが早い。注意点は、自転車は10台までなのと、日によっては海水を多少浴びること。結構揺れてた気がするが、寝て起きたら岡村島

岡村島

旅の始まり@岡村島

岡村島にもブルーラインがあるので迷わない。写真のようなきれいな景色が続きます。とびしま海道は、「ヒルクライムで眺望の良い展望台」「海面により近い道路」が特徴のようですが、体がもたないためヒルクライムはパス。ありがちな構図だけど、広角らしいお気に入りの一枚。気持ちの良い曇り空。今日、雨は降らないらしい。

大崎下島

岡村島から橋を一本渡ると「大崎下島」。この島のブルーラインは「反時計回り」ですが、時計回りに進むと古い町並みが残る「御手洗地区」に行ける。

御手洗地区

御手洗地区の町並み

古いの町並みの保存地区。江戸以降~昭和初期までに建てられた建物が混在しています。「美濃のうだつの上がる町並み」に雰囲気が似てる。観光客も地元の方も会うことが少なく風景写真を撮るにはいい環境。町並み美しい。

天満宮@御手洗地区

天満宮。とても静か。秋に向けて一足早くリタイアした葉が足元をにぎわしている。本当に静か。一人でこの空間にいること自体に贅沢さを感じる。

高台の中腹からの眺め@御手洗地区

 町並みの北側に展望公園への途中で撮影。レモン畑の横を登っていく。野性味あふれるレモン畑、キュットまとまった町並み、曇り空を映す瀬戸内海、遠くに浮かぶ島々と気持ちがよい。

 このあたりで、右膝に違和感を感じ始める。階段昇降すると鈍く痛い。夜サロンパスを購入。また、食事はこの地区ですればよかったと後で後悔。アナゴが名産のようです。この後、お店が少なくなる。空腹には甘い炭酸がよく効くと悟る。

上蒲刈島採石場

採石場

左下の方に採石用の車が写ってます。規模の大きさを物語ってます。後々調べてみましたが、何を採掘しているのかわかりません。ラピュタのパズーが働いていたような風景も見れます。

大和ミュージアム

とびしま海道を海際の平坦路は気持ちよく、橋の前の激坂は死にそうになりながら抜けて本州へ。そのまま自走して、呉市街地の大和ミュージアムへ。

戦艦大和(1/10模型)

 「戦艦大和」の背景には戦争があり、戦争の振り返りから始まります。その上で大和の位置づけが説明されます。大和建造時のプロセス管理や製造技術を紹介してくれ、現在の産業で活きていると一度結びます。

 戦争の説明は悲しく暗い内容です。「戦艦大和」もポジティブな話は「設計製造」まで。それ以降は暗い話が続きます。主戦場が空へ行き軍事的な意味が薄れたこと、沖縄での爆発、原爆投下、廃戦。

個人的に「呉の造船業のルーツ」と「戦争は悲惨さ」が主題に感じた。その一つのわかりやすい着眼点が「大和」なのかと。

電光石火(お好み焼き)

お好み焼き@電光石火

 「呉駅⇒広島」へは輪行。ホテルに荷物&自転車を預かってもらい、夕食を探しにでる。駅南側ビルに入っている「電光石火」へ。少し変わりだねで厚みがある。大盛況で、19時ごろに訪問して1時間待ってようやくありつけた。広島県お好み焼きは麺入りが標準。そば・うどん選べる。今回は「そば」をチョイス。牡蛎トッピング。具だくさんでうまい。結構高価で1600円ほど。日常使いはできないなーと庶民感。

3日目

厳島神社

厳島神社の鳥居@フェリー

 後景の山にいい具合の靄がでていて幻想的。鳥居はなんと修繕中。現在終了予定未定。のちに、現地ガイドの方によると、前回の修繕が明治で100年近くが経っているそう。構造はシンプルに自重でただ立っているだけ。自重を稼ぐため鳥居内部に重しが入っていて石などが入っているとのこと。文字が書かれた石などもできていているらしく見れないのが残念。

乗船10分程度で厳島へは到着。島内公認ガイドツアーがあるとアナウンスが入り申し込む。開始時間までは島内をぶらぶらとめぐる。

悪そうな顔のシカ@厳島神社

島内を鹿が歩き回っててて奈良公園のような状態。奈良公園では神様の使いという扱い。一方、厳島では神の使いではなく野生の鹿という扱い。ノーステータス。レクサスとトヨタ車みたいな感じ。ガイド人によると、メディアで「神の使い」と紹介されがちで勘違いされるそうです。厳島神社の神の使いは「カラス」です。厳島神社の入り口の屋根の上に「カラス」を模した飾りがあります。

本殿@厳島神社

厳島神社が現在の形になったのは「平清盛」の力が大きいようです。平清盛が安芸守に任命された際に、日宋貿易の安全祈願して寝殿造りのお社を建築されたと。柱は木製で「赤」は何重にも重ねた漆の色だそう。立入可能エリアの床板は2重に張られています。下が神社としての床で、上が観光客の靴に対して養生する目的だそうです。この仕組みになるまでは、靴を脱いで参拝していたそうです。

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厳島神社へのフェリー搭乗前に上野商店で事前に買ったあなご弁当。並盛で2200円。増税の影響と不漁で高い(津市ならウナギを食べられそうな金額)。名産とのこと、アナゴをこれまで食べる機会がなかったため奮発。悠長に写真を撮ってるすきに、リュックサックに鹿の体が生えていた。食べ物ないんだけどね。鞄から頭を取り出し避難。アナゴの味は一度食べれたので満足。

平和記念公園

厳島神社から平和記念公園までの高速船があると知り利用。2200円。通常の陸路よりも早いが、値段が1000円弱高い。乗船時間は1Hくらい。船旅も観光と割り切る。デッキに出ることができ運河から「原爆ドーム」を見ることができる。

原爆ドーム@高速船

ここだけ時間が止まっているよう。恐ろしい破壊力だったんだろうなと無機質なという感想を持つ。なんというか、被写体を見つけた浮ついた気持ちでシャッターを連射したうちの一枚。

高速船の降り口@平和記念公園

船場と高速船。「平和記念公園」へ先に向かうことに。

広島平和記念資料館

平和記念公園(資料館より) ※プライバシーのため顔を隠してます

 原爆の悲惨さを伝える資料館。被災時の写真、被災者の書かれた当時の絵、被災者の身に着けていたものが展示されている。かなり生々しいが最初の感想。進むにつれて、オブラートに包んでいることがわかってくる。光、熱、風、放射能と複数の要因で苦しい思いをされた歴史が現実に起きた。

 資料館の展示写真の最後から2枚目。後遺症に苦しめられる夫婦が出産し、赤ちゃんを抱きあげている写真。赤ちゃんの無垢な顔と、父親の泣きそうなほどの笑顔が印象に残った。あの位置にあの写真があったのに意味があるだろう。幸せになれただろうか。あの写真をもう一度見たい。

原爆ドーム

原爆ドーム(取り直し)

 最初の写真と逆側から撮影。爆心地側のため、最初の写真よりも建物のダメージがより一層ひどい。当時の惨状も、今までの復興をどのような気持ちで見てきたのだろう。

みっちゃん総本山(広島駅)

みっちゃん@広島駅

 広島のお好み焼きの元祖の店を、旅の最後の一食にチョイス。ちょっと麺との比率がおかしい。が、麺がパリパリしてておいしい。専用の追いかけソースを借りれるので好みの配分で。店長の手際の良さがやばい。

ペロリと食して、ホテルで荷物を受け取り、新幹線へ搭乗して旅行は終了。

まとめ

ちょっとネガティブな気持ちから出発した急な旅行ですが、大きなトラブルもなく天候にも恵まれて最高の旅行になりました。一人旅は現地の人や、他の方との交流ができる点が魅力だなと。あまり人と話す方ではないけれど、皆さん優しい方ばかり。自分もそうありたいなと。